妊娠によって起こる不眠は多くの妊婦の方が抱える悩みです。特に妊娠初期はさまざまな環境変化や身身体の変化に敏感となるため、ストレスも増えさらに不眠になってしまう方も多いでしょう。妊娠初期に起こる不眠の原因や胎児への影響、不眠改善に役立つ情報をお伝えします。
目次
妊娠初期の不眠の原因は?
妊娠初期に起こる不眠にはさまざまな原因がありますが、ここでは主に3つご紹介します。
・基礎体温の上昇
・ホルモンバランスによる眠気
・妊娠中のストレス
基礎体温の上昇
妊娠初期はプロゲステロンという黄体ホルモンが分泌され、基礎体温が上がります。
妊娠しないとプロゲステロンの分泌が低減しますが、妊娠するとプロゲステロンが分泌され続けるため、体温が上昇し寝つきが悪さや不眠、起きた後の爽快感の欠如などの症状が現れます。
ホルモンバランスによる眠気
プロゲステロンの分泌は日中に眠気を催す効果もあります。さらに暖かい空間や日光の暖かさで日中眠くなり仮眠を多くとってしまうと夜寝付けなくなってしまうため、不眠を引き起こす可能性もありえます。
仮眠を取ること自体は悪い子ことではないため、仮眠は短時間に抑えるようにしましょう。
妊娠中のストレス
妊娠初期はこれまでと生活が変わり、ストレスを溜め込みやすくなります。また、出産や子育てへの不安も募るため、考え事や心配事が多くなり不眠になりやすいです。
プロゲステロンは人によってはイライラしやすくなるなどの症状も現れるため、周りの人に当たってしまうこともあるでしょう。
なるべくリラックスできる環境や状態を作り、ストレスを溜め込まない生活を心がけることが重要です。
妊娠中の不眠は胎児に影響はあるのか
妊娠中に不眠になってしまうと、十分に寝付けないことへの不安やストレスから胎児へ影響があるのか心配になる妊婦さんも多くいるかと思います。特に妊娠初期は流産などの危険性もあるため、注意が必要です。
妊娠初期は流産の危険性があるため注意が必要
妊婦の不眠を通して胎児へ影響が直接あるという報告はありません。お母さんが十分な睡眠を取れていなくても、お腹の中の赤ちゃんはしっかり眠れています。
しかし妊娠中の不眠は生活リズムの乱れを引き起こし、お母さんの体力低下を引き起こしてしまいます。特に妊娠初期は流産を起こしやすく、母体への負担も大きくなります。
妊娠初期の流産はほとんどの場合赤ちゃん自体の染色体の問題となるので、不眠が原因での流産の可能性は極めて低いですが、流産に対してのストレスや心配が負担となり不眠にな李、体力が低下してしまうことから、体調を崩してしまう恐れ可能性があります。
妊娠初期にしっかり眠るためにできること
不眠が続くと心も身体も負担となってしまうため、眠れない時に役立つ改善法をいくつかご提案します。
日中に仮眠を取りすぎない
妊娠中は眠気との戦いと言われるほど睡魔に襲われることが多くなりますが、日中に仮眠をとりすぎるのは控えましょう。20分〜30分の仮眠時間がベストです。1時間以上の仮眠は夜の睡眠に影響する可能性もあるため、短時間の仮眠を心がけましょう。
ただし、体調が悪い時やどうしても眠気に勝てない時は無理に起きようとせず、夜寝るときは寝つきがよくなる音楽を聞くなど工夫をしましょう。
適度に運動する
適度な運動を取り入れることも不眠をなくすために必要な行動です。しかし妊娠初期は安静にすることが大事なので、ウォーキング程度の軽い運動を取り入れるようにしましょう。
筋トレやフィットネスなどに通うことも良いですが、お腹(腹筋)を使う運動は控え、少しでもお腹の針などの異常があった場合は運動することを即座にやめましょう。
リラックスして過ごす
妊娠中はとにかくリラックスして過ごすことが重要です。特に妊娠初期は環境や身体の変化に心が追いつかずストレスや不安をためがちになってしまうため、なるべく自分がリラックスして過ごせる空間や環境を作っていきましょう。
特に寝る前のリラックスはとても大事なので、アロマを炊いたり音楽を聞くなどもおすすめです。
※妊娠中にハーブティーを飲む場合は、レモングラスやローズマリー、シナモン、リコリス、マテ、ジャスミン、ハトムギなど、一部の種類には子宮収縮作用があるため、注意が必要です。
眠る1時間前の入浴を心がける
深い眠りに着くためには深部体温を下げる必要があります。そのため、寝る1時間前に入浴(シャワーを含む)をすることで体温を上昇させ、ベッドに入り眠る時間に深部体温を下げるよう調節すると深い眠りができ、不眠を改善することができます。